交通事故による,むち打ち症:後遺症ご注意

2013-06-20

ここ、駿河区でも、ここ数日、交通事故が増加しております。

当院でも交通事故の患者さんが多く来院されております。

 

下記のような記事も新聞で見かけました。ご参考下さい。

 

むち打ち症:後遺症ご注意 保険支払期限後に判明、治療費求め訴訟相次ぐ

 

交通事故による頸椎(けいつい)捻挫(むち打ち症)で、後遺症状がありな

がらも「症状固定」で自動車保険の支払いが打ち切られた後に「胸郭出口症候

」と判明し症状が改善、治療費を求めて訴訟になるケースが相次いでいる。

 

胸郭出口症候群は、事故の衝撃で首の筋肉が硬化するなどして、神経が圧迫

され、手のしびれ頭痛、目の痛みなどの症状が出る病気。体形など先天的原

因による発症もあるが、その過半数は交通事故による発症とする研究もある。

 

しかし、筋肉の硬化は画像に写らないため検査が難しく、交通事故で救急搬

送される整形外科では、事故と結びつけて診断することはまずない。整形外科

で治療を続け、もう回復しないことを示す症状固定とされた後、しびれ痛み

に耐えかねた患者が、説明の難しい痛みの原因を調べることの多い脳神経外科

胸郭出口症候群と診断されるケースがほとんどという。こうした経緯をたど

って病名が判明するため、弁護士によると、訴訟で事故との因果関係が認めら

れることはほとんどない。

 

広島地裁福山支部に今春提訴した広島県福山市の自営業、鈴重信さん(51)

は食品会社勤務だった2008年9月、配送中に追突され、あごや右目の痛み、

右腕のしびれが出た。握力も10キロ以下に落ち、転職せざるを得なくなった。

 

当初受診した整形外科では痛みの原因が分からず、10年1月に症状固定で

自動車保険の治療費支払いが打ち切られた。その後、脳神経外科で手術を受け

頭痛は治ったが、手のしびれは残った。訴訟では追突車の運転手らを相手取

って治療費や後遺症による逸失利益など計約1200万円を求めている。

 

診察した国立病院機構福山医療センター脳神経外科の守山英二医師は今まで

胸郭出口症候群を巡る各地での訴訟で10件以上の意見書を書いたが、事故と

の因果関係が認められたケースは少ないという。

 

保険会社の元調査員で、同症候群と診断された交通事故被害者による集団訴

訟も起こした大津市のNPO「交通事故110番」の宮尾一郎代表は「保険会

社が交通事故を胸郭出口症候群の発症原因と認めたケースは自分の知る限り一

件もない。この病名すら知らずに苦しんでいる人も多いはず」と話している。

Copyright (C) Kamoto Orthopedic Surgery Clinic All Rights Reserved