【なつい式湿潤療法®】

2019-01-16

【なつい式湿潤療法®】
 2018年12月14日に「なつい式湿潤療法®」の商標登録が認められました(商標第6106433号)。
当院も【なつい式湿潤療法®】に沿って湿潤療法を行っております。

「なつい式湿潤療法®」の条件
1.創面の消毒など ◦水道水洗浄する。
◦熱傷,一般外傷を問わず傷の消毒はしない。感染創であっても消毒しない。
◦創面をボディーソープなどの界面活性剤で洗わない。

2.創面の被覆 ◦創面を乾燥させない創傷被覆材(ハイドロコロイド被覆材,プラスモイスト®,ズイコウパッド®,ハイドロサイト®など)で創面を覆う。
◦浸出液の量により被覆材を選択する(例:浸出液が多い場合は吸収力の高いズイコウパッド®,プラスモイスト®,ハイドロサイト®などを選択)。
◦ 以下のような,通気性が高く,基本的に単独使用では創面を乾燥させる治療材料は使用しない。 ガーゼ
ソフラチュール®,シリコンガーゼ
メロリンガーゼ®
その他の通気性のある治療材料

1.外用剤 ◦使用する外用薬はワセリン(プロペト®)と油脂性基剤の外用薬(ステロイド軟膏,ゲンタシン軟膏®など)のみ。
◦消毒薬と消毒液を含む外用剤(イソジンゲル®,カデックス軟膏®,ユーパスタ®など)は絶対に使用しない。
◦クリーム基剤の外用薬(ゲーベンクリーム®,エキザルベ®,ヒルドイドソフト®など)は絶対に使用しない。

 クリーム基材の外用薬は合成界面活性剤を含むため,創面に塗布すると細胞膜を破壊し,傷を深くする。すなわち,クリーム基材の外用薬は化学的・生物学的には創面破壊薬である。
◦フィブラストスプレー®は絶対に使用しない(患者に拷問級の激痛を与え,治療効果も疑わしいため)。

2.創感染した場合の対処 ◦消毒薬,消毒薬含有外用剤は使用しない。
◦抗生剤を投与(経口投与,点滴)する。
◦感染源(熱傷水疱,壊死組織,異物など)を見つけて除去する。

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